猫のゆりかご
お地蔵様のこと。


四十九日の法要を行った際、お坊さまが説法して下さいました。

お地蔵様のお話です。


地蔵菩薩は、如来に次ぐ高い見地に住する仏です。
ところがお地蔵様は、
「一斉衆生済度の請願を果たさずば我、菩薩界に戻らじ」
との決意でその地位を退し、六道を自らの足で行脚して、
救われない衆生、親より先に世を去った幼い子供の魂を救って旅を続けていらっしゃいます。

幼い子供が親より先にこの世を去ると、親を大変悲しませていることになります。
しかし、親孝行の功徳も積んでいないことから、三途の川を渡ることができず、
賽の河原で鬼のいじめに遭い、石の塔婆作りを永遠に続けなければなりません。
そんなかわいそうな子供たちをお地蔵様はお救いになるため、
賽の河原に率先して足を運んで鬼から子供たちを守ってやり、
仏法や経文を聞かせて徳を与え、成仏への道を開いていく功徳を施して下さいます。

このように、地蔵菩薩は最も弱い立場の人々を最優先で救済する菩薩であることから、
特に、水子や子供を亡くされたご家族に信仰されています。


この説法を聞き、私たち夫婦は近所のお地蔵様に毎日お参りに行くようになりました。

侑和に会えた私たちは本当に幸せです。
息子が親不幸なはずがありません。
なので、息子が三途の川を渡れていないということは有り得ないのですが、
でももし何かの手違いで、息子が今もまだ賽の河原に居るとしても、
お地蔵さまが救って下さる。
きっときっと救って下さる。

そう信じています。




衆生済度(しゅじょうさいど):迷いの苦しみから衆生を救って、悟りの世界に渡し導くこと。仏語。


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