猫のゆりかご
医療従事者のこと。


吸引ではなく帝王切開にしていれば、侑和は死ななかったのでは
最初の病院に受け入れてもらっていれば、侑和は助かったのでは
そう考えることは今でもあります。

しかし、産院の先生や看護師、受け入れを断った病院を恨む気持ちはありません。

赤ちゃんが死ぬことなんて誰も望んでいない、そう思うからです。


病院のスタッフの皆さんには良くして頂いたと思っています。

産院のH看護師が外出許可を取り付けて下さらなかったら、
私は侑和にお別れを言うことができなかったかもしれません。

NICUの先生や看護師さんたちが治療して下さらなければ
夫は侑和のきれいな瞳を見ることはなかったかもしれません。

侑和の亡くなった日の翌日、私が産院に診察と入院の荷物をまとめに行くと
携わって下さった看護師さんや助産師さんが病室に集まり
侑和のために涙を流して下さいました。

H師長は、他にも危険な状態の赤ちゃんがたくさんいるNICUの中で、
1日しか入院しなかった息子のことを本当によく覚えていて下さいました。

お風呂に入れてあげれたこと。
足形を遺せたこと。
内緒ですよと本当は禁止の携帯電話の持ち込みを許可し写真を撮らせて下さったこと。
驚くほど多くの看護師さんたちが侑和を見送って下さったこと。

どれもが良い思い出となり、今、私の心を優しくしてくれます。


医療の問題は絶対的な医者不足、病院不足そして救命救急システムの不備です。
一日も早いシステムの構築と、緊急時に妊婦や赤ちゃんを受け入れられる病院が増えることを切に願います。





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